川喜田二郎 著『発想法』を読みました
はじめに
現在、参加しているFjordbootcampoの最終課題は自作アプリの開発です。まだまだその課題は先なのですが、「今のうちから、アイディアをいくつか持っておきたい‼️」と思いました。しかし、「中々アイディアが出てこない🥶」という問題に直面し、どのようにしたらアイディアができるのかを考えた時に『エンジニアの知的生産術 効率的に学び、整理し、アウトプットする』に、アイディアの出し方として、KJ法が紹介されていることを思い出しました。
KJ法は大学院生時代に研究に必要だったので、学んでいたのですが、もう一度勉強し直して試してみたいと思い、 川喜田二郎 著『発想法』を読み返してみました。
アウトプットとして、学んだことをまとめます。
要約
KJ法は、川喜田次郎自身の経験により開発されました。川喜田の研究分野は野外科学であり、書斎科学のように知見は体系化されておらず、実験科学のように条件が統制された実験室の中だけで行うものではありません。そのような、混沌としたデータをまとめ、新たな発想を生み出すために開発されたのが、KJ法です。
KJ法はデータをグループ分けするというイメージを持たれがちですが、その本質は、異なる質をもつデータ同士を関連づける過程により、新たな発想を生み出そうという創造性を開発するための手法です。
また、その応用範囲は、書籍の理解や、会議、説得などにも及びます。
KJ法の実際の手順
KJ法は以下のような手順で行われます。
- 問題提起
- 紙片づくり
- グループ分類
- 表札づくり
- A型図解化
- B型文章化
- (累積的KJ法)
1.問題提起
問題提起では、KJ法の中で「これについて議論したい」というテーマを設定します。
2. 紙片づくり
テーマが決まったら、議論の内容を逐次紙切れに記載していきます。この時重要なことは、発言のエッセンスを損なわず端的に紙切れに記載していくことです。
3. グループ分類
紙片が出尽くした頃、その紙片同士の関連を見つけて、関連性のある紙片同士をまとめていきます。この時重要なことは、前もって「こういうグループ化ができそうだ」と考えて、それにしたがってグループ化を行うのではなく、きちんと紙片を見つめて、紙片に合ったグループ化を行うということです。
4. 表札づくり
グループ分類が終わったら、そのグループの紙片たちをみて、それらのエッセンスを損なうことなく、端的に表す言葉を考えます。これが、グループを表す表札となります。
5. A型図解化
表札づくりまで終わったら、今度は、グループ同士の関連を見つけていきます。関連を見つけたら、それを大きく括ったり、線や矢印などを用いて、図解に起こしていきます。
6. B型文章化
図解化まで終わったら、今度は、図解にそって文章化を行っていきます。文章化することで、分かっていたはずの関係が本当は分からなかったということも起こります。
7. (累積的KJ法)
B型文章化まで終わったら、それまでに出てきた新たなアイディアを紙片に起こして、再度KJ法を行っていくというのが、累積的KJ法です。しかし、文章化までやれば十分な場合もあり、必ず行うというわけではありません。
感想
改めて読み返してみましたが、議論の場で何気なく行われるKJ法は本当は奥が深く、訓練が必要なものだということを感じ、身が引き締まりました。実際に自作アプリのアイディアを出すために使う際には、まず問題をどのように設定するかがとても大事なように感じました。 Fjordbootcampでは日常でイラッとしたことがWebアプリ開発のヒントになると教わりました。
問題を「日常生活でイラッとしたこと」と設定するか、直接的に「アプリのアイディア」と設定するか、それとも他の問いかけにするか、考える必要があるように思います。
『続・発想法』の方も読んでみて、考えていきたいと思います🤔