koheitakahashiのブログ

2020.07.01にプログラマーとして生を受けた私が学んだことや、日常について徒然に書いていきます。

『プレゼンテーションZen』を読了しました

はじめに

今までプレゼンテーションについて学んだことがなく、我流で取り組んでおりました。

しかし、会社で定期的にLTをする機会をいただき、これを機に自分のプレゼンテーションを見直そうと思い本書を読みました。

本書を読んで学んだこと・感想をまとめたいと思います。

本書の章立て

本書は以下のような章立てになっておりました。

第1章 今日のプレゼンテーション

第2章 創造性と制約

第3章 アナログ式に計画を練ろう

第4章 ストーリーを作り上げる

第5章 シンプルであることの大切さ

第6章 プレゼンテーションのデザイン:原理とテクニック

第7章 サンプルスライド:画像とテキスト

第8章 完全にその場に集中すること

第9章 聴衆と心を通い合わせる

第10章 長い旅が始まる

章ごとの感想

第1章今日のプレゼンテーション

今日のプレゼンテーションの問題について言及されており、それを踏まえて本書の方向性が示されている章でした。 本書のアプローチはハイ・コンセプトの概念を背景にしているそうです。
「デザイン」・「物語」・「調和」・「共感」・「遊び心」・「生きがい」の6つの要素を盛り込んで、プレゼンテーションを作り上げていくというのが本書のアプローチのようです。

「既存のプレゼンテーションの手法を捨てて、新しい手法を受け入れていくこと」という旨の文言に納得して、自分の方法を変えて行こうとやる気が高まりました。

第2章創造性と制約

プレゼンテーションはそもそも創造的な作業であるということが述べられている章でした。

プレゼンテーションの準備で意識することは、「シンプル」・「明快」・「簡潔」という旨が記載されており、自分のLTやプレゼンは内容を盛り込みすぎだったと思いました。 限られた時間で伝えたいことを全て伝えるのは不可能だと割り切って、伝えることを取捨選択して本当に伝えたいことを伝えることを意識していかなければならないと考えました。

第3章アナログ式に計画を練ろう

プレゼンテーションのアイデア出しは、PCを離れて紙やペンなどでアナログな方法で取り組むべきということが述べられている章でした。

確かに手書きでアイデアを出していくことで頭が整理されたり、まとまりがよくなったりするということは経験したことがあるので、これはなるほどいった感じでした。

また、プレゼンテーションを作り上げていく中で「何が言いたいのか?」・「なぜそれが必要なのか?」の質問に答えられないコンテンツは全て切り捨てることとが肝要という旨が記載されていました。

やはり、シビアにシンプルさを突き詰めていく必要があると感じました。

第4章ストーリーを作り上げる

聴いている人の心に残るアイデアの法則。
実際に素晴らしかったプレゼンテーションについて、それがなぜ素晴らしかったのかを分析。
といった内容がまとめられている章でした。

「本物の言葉」でストーリーを語ることがプレゼンテーションにおいて大切であるということが述べられています。 経験として、自分の理解と実感(経験)がなければ、話す内容が薄っぺらくなってしまうということがありました。

「本物の言葉」を使う、もしくは「本物の言葉」で話せない内容は話さないということが必要だと考えました。

第5章シンプルであることの大切さ

簡素なことは、既存の要素を増幅する作用があるという内容でした。

日本の美意識である、簡素・自然・渋みがスライドを改善する上で目安になる概念だとも述べられており、純粋に興味深い内容でした。 自分の場合は、スライドのデザインも含めて、シンプルすぎるくらいで良いのかなと考えました。

第6章プレゼンテーションのデザイン:原理とテクニック

スライドのデザインについて述べられていた章です。
「デザインは足し算ではなく、引き算」という内容が印象的でした。

しかし、デザインについては生半な気持ちで取り組むと物凄い時間がかかったり、返って変になってしまったりすると思うのでとりあえず今はあまり意識しない方が良いのかもしれないと考えました。

第7章サンプルスライド:画像とテキスト

画像とテキストの使い方について、サンプルとなるスライドが紹介されていた章です。

私は「高橋メソッド」というものがあるとは知っていたのですが、本書で改めて紹介されていて、やはりプレゼンテーション手法として衝撃的なものだったのだと感じました。

第8章完全にその場に集中すること

プレゼンターは完全に自分のプレゼンに集中しなければならないということが述べられていた章です。

次章の内容にも関連しますが、プレゼンテーション中でやっていることを分解すると以下のようになると思います。

  • スライドをもとに話す
  • 聴いている人のリアクションを観察
  • そのリアクションをもとに話すことを修正

このように高度なことをしているため、確かに集中力を欠いてプレゼンを行うことはできないと思いました。 集中せずプレゼンに臨むことはないとは思いますが、気をつけたいと思いました。

第9章聴衆と心を通い合わせる

プレゼンテーションは聴衆とのコミュニケーションであり、それを円滑に進めるための方法がいくつか紹介されている章でした。

上述しましたが、プレゼンテーションは聴衆とのコミュニケーションであるということを学びました。
今まで自分は「適切な情報を伝えよう」「正しく伝えよう」と意識しており、聴衆とのコミュニケーションという側面があるということを意識できていませんでした。

「プレゼンテーションはコミュニケーション」この認識を持つことで、自分のプレゼンテーションの仕方が色々と変わりそうだと思いました。

第10章長い旅が始まる

プレゼンテーション力向上法が述べられています。

やはりプレゼンテーションはスキルなので、黙っていても向上するものではないと思いました。とにかく実践を重ねることが向上のために必要なのだと気が引き締まる思いでした。

全体を通しての感想

本書を読んで、プレゼンテーションの認識が変わりました。

  • プレゼンテーションは情報を伝える機会ではなく、コミュニケーションの機会であること。
  • 事実と情報を全てプレゼンテーションに盛り込めば良い訳ではなく、配布資料を活用すること。
  • 不要な情報を盛り込まないこと。

など、これまで自分の良いものとして目指していたプレゼンテーションの形が実は良いものではなかったと考えました。

よりシンプル、内容を削ぎ落とすことを意識したいです。
そして、今後は話したい内容を出していき、伝えたいメッセージを据えて、そのメッセージに必要のないことは全て削ぎ落とすという方法でプレゼンテーションを作っていきたいと思います。

本書を読んで、目指すプレゼンテーションの形がなんとなく分かってきたので、それを目指して地道に実践していきたいと思いました。